親が身体障害者でも偏見を持ちません。親そのままの姿を見ています。

 

私の父親は、私が小さい時から全くモノが見えない状態の盲人でした。

彼がなぜ盲人になったのかと言うと

遺伝性の病気「網膜色素変性症」が大きな原因でした。

 

そのために私の父親は仕事を途中退職をしました。

盲人であることで、自信を失う毎日だと思います。

視界が狭くなり見えるものもぼんやりとした景色のなかで、

子どもの顔も輪郭しか分からくなったことで苛立っていました。

 

自己嫌悪で、私に「俺をバカにしているのか?」と何度も言っていたし、

父親のそばに障害を持っている父に対して甘やかした祖母が立っていました。

 

父親が目が見えないことで世話を焼いていました。

そして世話を焼かない子どもに対して、

祖母は、厳しい声で攻めていましたね

「あんたは、目の見えん父親をバカにしている!!」

それは何度も私に叫ぶように文句を言っていました。

 

父親も自分はたった一人の父親としての思いよりも、

自分が病気のために盲人になっていたことに哀れんでいました。

 

成長をしていて普通に子どもが親に反発をしようとしたら、

即座に父親は、「自分が目が見えないからバカにしてるんだ!!逃げているやろう!

と何度も文句を言っていた。

俺をバカにするのか・お前は!!俺はこんな目になったんだぞ!

笑うのか!盲人をバカにするのか!」

と激しく言っていたことを今でも覚えています。

 

実際にそんなことは全くなかったですね。

私がまだまだ小さい頃から目が見えなくなっていたことを知っていましたから、

バカにすることはなかったし、ありのままの父親として受け止めていました。

身体障害を持っているからかわいそうだとか惨めとか言う思いを持つほうが失礼だと思いました。

 

私は、父親に対して子どもとして文句を言っていたし、

父親に対して悪口を言っていたけど、

盲目が個性だと思っていたし、それを攻める気はない。

追いかけられたらそりゃ逃げましたよ。

でも子どもってそんなものですよね。

 

ただ、それが父親が気に入らないと一人で激怒モードで祖母に告げ口をしていました。

そのこと対して本当に今でもいい感情を持つことはありませんでした。

 

子どもって、親に障害があっても関係ないと思います。

私が小さい頃からの障害があったせいもあるけど、

そのことよりも父親の個性として父親と話していたと思います。

 

短大の時に、父親と同じ病気で盲人になった人とボランティアをしていた時に会いました。

凄くポジティブで何でも挑戦していく姿を見た時に、

子どもとしてどうすればよかったのかと考え込んでしまったけど、

身体障害を持つ人に対しての接し方を学ぼうと感じました。



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