階段はそれぞれの住宅によって、
角度も踏み面の大きさも、
また回転角度なども異なっています。
そのため階段昇降機のレール部分はオーダーメイドで作られることになります。
このため階段昇降機は介護保険のレンタル対象外になりやすいのです。
レールには直線と曲線があり、
直線だけで構成できれば比較的安価になりますが、
曲線が増えれば増えるほど価格は高くなります。
階段の昇降が不安になってきたり、
大変になってくると、
階段を使うことに躊躇するようになってきます。
しかし、本人も家族も解決策に気がつきません。
気がついたとしても、
エレベーターは大げさだとか、
費用がかかりすぎるなどの理由で、
なかなか解決に結びつきにくいものです。
階段昇降機についても同様で、
まだまだそんなものはいらないだとか、
階段の昇降もリハビリだ、
といっている内に、
ほとんど歩けないような状態になってしまう人もいます。
こうなると、階段昇降機は使えるとしても、
制約が生じてしまいます。
福祉用具は一般的に思っている以上に、
障害が軽いうちから使い始めるべきものなのです。
階段昇降機も早めに導入を考えれば、
長い期間にわたって利用することができます。
身体を鍛えることも大切ですが、
階段が嫌になって家に閉じこもる生活になるよりは
楽をして生活の範囲を広げる方が大切な場合も多々あります。