身体障害者を持つ家庭の事情

私の知り合いに身体障害者のいる家庭がいます。

私は時々しか会ってはいませんが、母が時々お手伝いに行っています。

 

親戚とかではありませんが、お手伝いに通っている理由が

何だか切なくて今の現代社会そのものだと感じています。

 

体は自分一人で身動きが自由に取れる状態ではありません。

何か動きたい時は必ず誰かに手伝ってもらわないと車椅子に乗る事ができません。

 

子供の頃から知っていますが、当時はまだまだ子供だったので、

体が小さかったし抱っこして車椅子に座らす事が出来ていたのを覚えています。

そしてご両親もまだ若かったので特別、子供を車椅子に座らせたり、

移動させるのに抱っこしたりする事が苦痛には感じてなさそうで、重労働ではなさそうに思えました。

 

しかし当時から今は20年以上が経過していて、本人はもちろん大の大人になっています。

体も男性なんでそれなりにしっかりしています。

歩いていないので下半身は細いですが、上半身はがっちり。

そして支えているご両親が20年以上の年月を重ねてだいぶ力がなくなってきたのと、

自分たちの体の方が小さくなったと感じる位に腰も曲がっています。

 

昔は本当に軽々と息子さんを抱っこしていたお父様は今は、息子さんを抱える事はもうできません。

お母様は何とか支えながら必死に車椅子に座らせたりしていますが、正直見ていてとっても危なっかしいです。

何回か2人でうまく車椅子に移る事が出来なくて、転んでしまった事があるそうです。

 

親戚は近くにはいないし、一人目のお子さんが身体障害者だったので、

2人目は怖くて作れなかったと言っていました。

ヘルパーさんは来ていますが、24時間ずっといてくれるわけではないので、

一日の大半をご両親で介護されています。

 

私の母は自分の時間が空いた時や、連絡が来て、助けて欲しい時にはお手伝いに通っています。

母がよく私に話してくる事があって、近い将来、ご両親は介護が必要になる時が来る、

でもご両親は自分たちの事よりも息子さんの事が心配でたまらないと話している。

 

そしてこんな事本当は考えたり言ってはいけない事はよく分かっているけど、

私達が子供の面倒が見れなくなる前に、子供が先に亡くなるのを見送りたい。

そして最後まで自分達でお世話をしてあげたいと話しているそうです。

 

正直な気持ちだと私も思いました。

母は、この話を直接聞いたときに涙を我慢する事が出来ないくらいに切なかったと言っていました。

何が本当に幸せなのかは、それぞれだと私はこの話を聞いて感じました。

できる事は私も手伝いたいと思っています。

そして、とても素敵な家族だと感じています。



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