喉頭全摘の患者さん

私は医療機関でソーシャルワーカー(社会福祉士)として勤務しています。

ソーシャルワーカーは介護保険や身体障害者手帳などの利用できる

社会保障制度を患者さんに紹介したり、手続きをすすめる仕事をしています。

私はソーシャルワーカーの業務で喉頭がんや舌がんの患者さんで

喉頭を摘出した人に対して身体障害者手帳の案内をしています。

 

喉頭全摘は身体障害者福祉法で身体障害者手帳(そしゃく機能)3級に該当しています。

その為に手続きをすすめます。

 

喉頭全摘をした人は喉頭が無くなるために喋ることができません。

つまり発声できません。

自分の意思の疎通が難しくなったり、首に穴が空く状態になるために

お風呂で首までお湯をつけたりできなくなります。

もちろん見た目も気にする人もたくさんいます。

 

そのようなデメリットがたくさんあるのも身体障害者の特徴です。

喉頭全摘した人は約1ヶ月~2ヶ月の入院するケースが多いです。

その間に病状を安定させて、ご飯を食べられるようにするなどがあります。

 

しかしそれ以外に重要なことがあります。

それは痰の吸引や人工喉頭の練習です。

痰の吸引は気管を切開して首に穴が開いている状態の為に痰が溜まりやすかったり、

固くなったりします。

また人工喉頭といい、喉頭を摘出する人が食道を振るわせて機械を使って話をするものがあります。

それの訓練があります。

 

そこで役に立つのが身体障害者手帳です。

身体障害者手帳を持っている人は「補装具・日常生活用具の給付」という障害の給付サービスがあります。

そのサービスは決められた基準に該当する障害をもっている人に

必要な福祉用具の購入する資金を9割を助成してくれるものです。

 

喉頭全摘の場合は痰を柔らかくしてくれる「ネブライザー」、

痰を吸引する「吸引器」、食道で話を行う「人工喉頭」が安く手に入ります。

ネブライザーは製品によりますが、約5000円~7000円が多いです。

吸引器は約5000円~10000円がありますが、ネブライザーと一緒に機能がついているものもあります。

人工喉頭も上記の製品と同様ぐらいの値段がほとんどです。

 

これらの製品の助成を受けるためには住民票がある市区町村の役所で手続きが必要になります。

市区町村の障害福祉を担当している部署に出向いて、

補装具・日常生活用具の給付に必要なもの

(賞品のカタログ、見積書、申請書、診断書(※必要ない場合もある))

を用意してください。

 

これらの手続きが終わったら約2週間で給付券が自宅に届くために、

それを業者さんに渡したら安く製品が購入できます。

もし申請する場合は入院している病院のソーシャルワーカーに相談して

手続きをすすめることをオススメします。



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