私は幼い時に脳性小児麻痺という病気になり、現在は移動機能障害3級の手帳を保持しています。
幼い頃は自分の障害のせいでいじめられたので、コンプレックスがあり、それで辛い思いもしてきました。
初めて障害者手帳を持ったのは小学校5年生の時でした。
福祉会館という所で、障害者手帳の合同判定会があり、たくさんの人が判定会に来ていました。
その中に医師が数人いて、順番に診察して判定するというものでした。
私はその時、医師に「歩いてみて下さい」と言われ、30メートルくらい歩いたのを覚えています。
それから1か月後くらいに手帳が交付され、体幹機能障害の5級になりました。
その後、30代の頃くらいから少しずつ足の不自由さがひどくなり、
歩行器や杖がないと外出や歩行ができなくなりました。
私は自分は5級ではないと確信し、障害者手帳の等級の再判定を申請しました。
申請にはまず、認定医の診察を受けて、診断書を書いてもらいます。
その後、診断書は県の合同審査会にかけられ、認定されると、手帳が交付されます。
申請時に証明写真2枚も必要です。
障害の等級が重いほど、受けられる福祉制度は多くなります。
私は5級の時は、バスや電車等の公共交通機関を利用する時に
運賃が半額になるくらいしか恩恵がなかったです。
3級になってから、重度障害者医療が受けられるようになりました。
通院の時に医療費が1回につき200円ですみます。薬は自己負担がないです。
また、福祉タクシー券が交付されるようにもなりました。
タクシー券は1年間で18000円分が補助されます。
杖などの補装具を購入する際は、上限はありますが、費用が補助されます。
障害年金については、厳しい審査があるので、手帳を持っていれば、誰でも受給できるわけではないです。
私は3級になってから、やっと国民年金の障害基礎年金2級が受給できるようになりました。
年金の額は2か月で13万円くらいです。
生活するのに充分な額ではないですが、障害年金を受給できるようになってからずいぶん助かっています。
今、日常生活で困るのは、買い物ができないことです。
今、私は一人暮らしなので、ヘルパーさんに家事援助と買い物をお願いしています。
ヘルパーさんの家事援助も障害者の福祉制度の1つです。
このように、いろいろな福祉制度がありますが、全て申請して、認定されないと受けられません。
行政機関が申請を促してくれるわけではないので、自分で情報を収集して、申請する必要があります。
ですので、私のように、身体に障害を持つ方は、インターネットを活用したり、
市や県の発行する情報誌を読むなどして、情報を収集し、
福祉制度について、知っておかれると良いと思います。