右膝上から足を切断して5月で9年目になります。
9年前も最も過ごし易い5月に手術を受けたのです。
それから2か月後に身体障害者手帳の申請をしました。
同時にリハビリも始まりました。
すると1カ月もしない内に地元の市役所から手帳が郵送されて来たのです。
その時に初めて身体障害者になったんだと実感しました。
今、2つの義足を使い生活をしています。
その内の1つは予備として持っていますが、もう1つの義足が使い難くなる前に、
予備の義足を修理に出して戻ると取り替えて使っています。
この義足には2つの呼名が有ります。
どちらも同じ機能なのに仮義足と本義足と呼ばれています。
最初の頃は、どの様な違いが有るのか分かりませんでした。
呼名が違っても義足業者しか作れないのに2つの呼名が存在します。
それに2つとも同じ厚労省の管轄なのに部局が違うと呼名まで違う事に驚きました。
これまでに4本の義足を作りました。
全て手作りです。
最初の義足は切断直後に作った製品で、これを仮義足と呼んでいます。
この仮義足は『健康保健証』又は『国民健康保健証』で作った製品です。
それに高額医療の対象になるので申請さえすれば殆どが戻って来ますが、
その当時は入院治療費の支払いと重なり家計的に一時的に苦しい経験をしました。
今なら事前に『限度額認定証』さえ取得さえすれば、その分だけ支払えば済みますが、
当時は今のような便利な制度は有りませんでした。
それから数年後になって今の様な制度に変わったのです。
仮義足を作って、それから1年を目安に本義足を作れるようになります。
ここで言う目安とは患部の状態によって違うので、
担当医とリハビリ担当者に方向性を示してもらい、
最終的には本人も加わって決定します。
それまでに足腰の筋力強くしたり、国の制度の仕組みや義足の仕組みや構造などを
習っておくと何れは役に経ちます。
それに身体障害者手帳を持っていると障害の程度に応じた製品を作れますが、
特別に高価な部品を使わない限り殆どを国からの補助金で賄えます。
但し、働いている人が障害者になると年収によって自己負担分も発生しますが、
ほんの僅かな金額を支払うだけです。
その後に不具合が生じても業者の方に相談して調整してもらうと更に歩き易くなります。
但し、これだけは本人しか分からないので正確に不具合の状態を詳しく伝えて、
その後は業者の方が再調整を必要なら何度でもしてくれます。
最後に義足者が家の中で困らない為に、
身体障害者手帳を持っていると自宅のトイレや階段への手摺付けや
段差解消の為の工事をした場合にも、費用の大部分を補助金で賄えます。
但し、各自治体によっても違うので確認してから工事を進めると支払う金額も違ってきます。
その時も年収によって支払い金額も異なります。