身体障害者と接することってあまり気にしなくなったのは、
短大の時の実習だったと思います。
肢体不自由を持つ子ども達って最初は私達は凄く衝撃を受けていました。
足や手が動けない子ども達、
そしていびつな形になっていた子ども達に対して
私達はどうすればいいのか分からなかった時がありました。
でも、考えかが変わったのは
身体障害があることはひとつの個性として受け止める考えを持っていることを
はじめて知り刺激を受けました。
見た目ではなくて、心でぶつかることで、相手を受け入れることが大事と知りました。
たしかに、実習は大変でした。
車椅子の彼らに遠巻きで接していた時と違って
彼らのそばに座り自分はどう接したらいいのか分かりません。
ある時、私が車椅子のタイヤで間違えて自分の足を踏みつけた時に
「いてぇ~~」と叫んだ時に向こうからニヤッと笑う男の姿が・・
車椅子で言葉とかではなく、麻痺した手を振ってニヤリ・・
「みたな~~~・黙ってよね・・失敗したことを○○クンにないしょにして」
相手はまたニヤリ・・
その表情はいたずらが好きな子ども達と同じ表情を見たときに、
あ~~身体障害を持つ人に対して自分達は壁を作っていたんだ。
それを感じていたと思います。
別に学校の成績が良くなろうとかそんなことは思っていなかった。
いたずらっ子の表情をしている彼らと明るく笑い転げている時に、
身体障害がひとつの個性であり相手を受け入れることが大事と学んだと思います。
まぁ、それからずっと実習中は友達のように遊んでいました。
プールの水遊びの時は、相手の子のニヤッを見て
「やる気なんだろう・・う・・仕返しだ」
プールの外から相手の子に水を引っ掛ける
そしたら障害のある身体で必死にバタバタして水しぶきをあげる。
周囲の子ども達からも、彼と私の水合戦が始まっていく。
他の友人たちは遠巻きで見るだけだった。
水浴びが終わった後には、もちろん身体障害があるから衣服を着せるための補助はしている。
洋服を渡して彼らが着るように手を添えるだけ、後は自分でできることはする。
衣服がちょっと曲がったら直している。
「よっしゃ・・よかオトコのなったよね」との言葉にニヤリ・・
そしてこちらはようやくロッカー室に向かう。
施設実習をするまでは、身体障害に対して一応は学習をしたけど、
相手は同じ人間であることを気づいていなかった。
それは理論だけだとはじめて気づいた。
ここの指導員は、マッチをたとえて、
これはマッチです。
そして頭の硫黄の部分をとる
ではこれは・・・
「今までだったら頭がもげたマッチ棒」と答えていたと思います。
でも、ここの実習が終わる頃には、「マッチ棒だね」
そんなことを学んでいたことを今思い出しました。