社会人になったから知り合いになった友人(男性)が、
生まれつき手の指が欠損しているという障害を持っています。
左手は5本指がありますが、右手は2本しかなく、
いつも長袖を来ているのでどのような状態なのかは正直見たことがありません。
ただ、本人が話しているのを聞いただけです。
その友人の職業は車屋さんです。
友人が勤めるディーラーには障害者雇用の枠があるらしく、
彼以外にも車椅子で営業されている方がいるそうです。
確かに車椅子の方が使える車を売るときなんかは、
健常者の方よりも同じ立場の方からの方が説得力がありますから、
そのような枠があるのもうなずけます。
友人は営業マンとしてお客様の車の購入に際して見積書の作成や契約手続き、
納車後のフォローなどをしています。
パソコンは片手打ちになりますが、他の人より少しタイピングが遅い程度で
仕事する分には全く問題ないと言っています。
右手は手首までは健常者と変わらないので、自動車の運転にも支障はないようです。
右手を上手く支えとして活用しながら、主に左手を使って運転しています。
大型車もスイスイ運転・駐車するので、軽自動車ばかり運転している私より運転が上手いかもしれません。
大変なことは引越しや模様替え等で大きな荷物を動かしたり、たくさんのゴミが出るときだといいます。
周囲の男性が机や棚等を軽々と運んでいくのに対して、
当然ながら自分は大型のものを支えるだけの力がないので参加できない。
仕方ないので掃除やゴミをまとめたりする作業をしようとするけれども、
ゴミ袋の口を縛って止めることができない。
拭く作業はできるけれども、雑巾を絞るのはちょっと大変。
普段の仕事は皆健常者と変わらず接してくれるけれども、
たまにしかない作業については仕事の役割分担がうまくできていないので、
結局気を使われてしまうと言っていました。
また、初めて会う人で手のことに気付かないフリをして詳しい事情を聞かない人と、
あけすけに何でも聞いてくる人がいるので、人間色んな人がいるねえと言っていました。
私は正直触れられたくない話題なのではないか?
と思って手のことは聞かなかったのですが、50~60代といった年齢層の女性は
「それどうしたの?」と会って数分以内に聞いてくるそうです。
彼自身恥じていることではないので聞かれたら答えるよ、とは言っていましたが、
私自身に置き換えたらあまり周囲には触れて欲しくない話題だなあと思います。
もうすぐ30歳になる彼の目標は、可愛いお嫁さんを見つけることだそうです。
手のこと以外は私達と何も変わらない普通の男性です。