我が家の長男は現在22歳です。
先天性心疾患で生まれて後、一週間で1回目の手術を経験しました。
一命はとりとめたものの、今後最低2回の手術を経験する事も伝えられました。
それまでの間、大きな病気は勿論のこと、風邪等での注意も必要とされ、
そのうえ検査の入院などと、3年間で数えきれないほどの入院を経験しました。
生命保険も入れないし、経済的にも厳しくて考えていたところ、
身体障害者手帳がある事を知り、申請する事を決断しました。
周りからの色んな声に、「身体障害者手帳を持つなんて…」とか
「心臓疾患は認定されにくい…」なども言われましたが、
担当医師に相談したところ、「これから長い人生の支えになれば」と言われた事をきっかけに、
前向きに考えてみることにしました。
申請が受理されたのは、確か半年近くかかったような気がしますが、
お陰様で受理される事で、生活の支えに出来る様になりました。
その当時、息子が未成年者だった事から、病院の送迎に使用する車の減税、
介護者としての無料バスチケット、タクシーチケット、飛行機、JR、等の半額などと、
交通費には助けられました。
思春期に発症した精神的疾患での病院探し、先進医療が進むこの時代の事も考えての
県外へのセカンドオピニオンと転院など、この手帳での支援がある事で、
広い視野での病気へ向き合う対応が出来、年に何回かは高速バスなどでの県外受診も出来ています。
現在22歳、今になっては、親として息子に少しでも経済的負担が少ない手段を作れたのかと
ありがたく思っています。
息子が使用する車の車両税、市民税などの減税とか、
今も続く県外への受診などと助けられる事も多く感謝しております。
体力的に、少しづつ出来る事と出来ない事がはっきりしてきている事で、
病気を受け入れて生活をしていく、病気がある事で制限される生活の中で、
色んな分野での割引などの活用で、気持ちを前向きになれる心の支えがある事はありがたく思っています。
就職していない現在、まだ利用していない制度があるのではないかと思いますが、
息子が自立して行く事の支援をしてもらえる事が少しでもあるかと思うと、安心出来る一つとなります。
この病気での手帳の取得は年齢が上がるにつれて難しいとも聞きましたし、
時代的にも取得手続きが厳しくなってきているのも現実です。
一度取得すれば定期的に状態報告書提出で更新されますので、
あの時思いきって手続きしてよかったと思っています。