母が50歳の時に精神福祉手帳を知りました

障害年金の事務を長年経験してきました。

自分の母が精神疾患をもっていたため、

何か力になればと思い、仕事をしてきました。

 

私の母は、おそらく生まれつき精神疾患を持っていたのだと思いますが、

祖父・祖母は昔気質の人でそれを認めませんでした。

そのため、普通の人と同じように教育をし、学校に通わせ、

そしてそれが満足にできないことを母に叱りました。

 

当然、ますます障害の程度は悪化し、人前でヒステリックに叫ぶなどして、

社会生活はますます困難になり、友人・知人・親戚はどんどん離れていきました。

まして働くことは難しく、収入は単発の仕事や祖父・祖母が面倒を見るしかありませんでした。

 

私が障害年金の仕事をはじめ、障害者手帳・精神福祉手帳の存在をしり、

市町村で様々なサービスを受けられることを知りました。

それは母が50歳のときでした。

 

もうすでに祖父・祖母はなくなり、母は離婚したため、

わたし一人の力では母を持て余していた時でした。

今まで障害に関する様々な行政の力を借りることはありませんでしたし、

知識もありませんでした。

 

最初にしたのは、かかりつけの病院のケースワーカーを紹介してもらい、

利用できる行政サービスを調べてもらいました。

そこから手続きはとてもはやく、精神疾患のため精神福祉手帳を申請し、

年金事務所に障害年金の相談をしました。

 

一番助かったのは、障害厚生年金・障害基礎年金が認められ、母の収入が安定したことです。

2か月に1回年金が入り、60歳前なのに年金が受給できるなんて夢のようでした。

 

また、手帳発行によって、自立支援制度が利用できるようになり、

病院窓口での自己負担額が1割になりました。

通勤に使っているバスの定期代も安く購入できるようになりました。

現在は、介護保険サービスも利用し、週に3回ヘルパーさんがきて、生活支援をしてくれます。

もっと早く利用しておけばよかったと後悔したほどです。

 

特に障害年金は、認定日請求と事後重症請求があり、

最初に病院にかかった日から1年半年後から請求できるのですが

その当時の診断書を作成する必要があり、

病気を発症して時間が経過してから障害年金を請求しようとすると

当時の診断書が作成できないということがあります。

そのため、事後重症という請求の仕方があるのですが、

認められた場合請求した月の翌月から支給となり、

本来もっとはやく受給できるのにそこはもうあきらめるしかないのです。

 

障害を持つ方や家族の方に、強く伝えたいのは、

障害を隠すのでなく、受け入れ、その障害にあった生活をしていくことが大切だと思います。

特に、行政サービスの力は欠かせません。

まだ、なにも行動を起こしていないとしたら、

どんな行政サービスが受けられるのか市役所などに相談してほしいです。



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