2人の障害児の兄弟がいるわたしの結婚

私は結婚して地元を離れて暮らしていますが、よく「兄弟はいるの?」と聞かれます。

この質問、よくある会話なのでしょうが私は少し苦手です。

 

私はこう答えます。

「弟が二人います。」

そうすると決まって次のような返事が返ってきます。

「弟さんはなんのお仕事してるの?」

「弟さんがいるなら遠くに嫁いでもおうちは安泰ね。」

 

このような場合、私は笑顔で答えます。

「わたしの弟たちは生きていることが仕事です。」

「そうです、弟の世話があるので家族はいつも家にいます。」

 

ここまでくると、質問者も「え?」となります。

当然ですよね、一見話がかみ合いません。

 

少し、私たち兄弟について紹介させてください。

私は地方で理学療法士として働く26歳の新米主婦です。

今年の4月に地元の病院を退職して結婚、実家を出ました。

 

1人目の弟は2歳年下で脳性麻痺を患っています。

動けない、意思疎通はできない、食事は胃瘻、現在は実家の近くの療育施設に長期入所しています。

 

2人目の弟は4歳年下でソトス症候群という珍しい遺伝子疾患(ダウン症とおなじような種類の病気)です。

自宅にいて昼間は作業所に行っています。

身体的な障害よりも知的な障害がつよく、

実年齢は20歳超えていますが3~5歳レベルのIQと診断されているようです。

 

実家は両親と母親方の祖母が暮らしていて、一番下の弟の面倒を見てくれています。

しかし、いつか祖母や両親は弟たちを残していなくなってしまうでしょう。

そのときに誰が弟の面倒をみるのか…。

わたしです。

 

しかし、私は地元を離れてしまいました。

結婚して引っ越してから必ずと言っていいほどきかれる兄弟の質問、

これはたぶん質問してくれた方にとっては気まずいことを聞いてしまったと

少し申し訳なく思っている方もいるかと思います。

でも、わたしはそんなことはべつに気にしていません。

今後、親兄弟の面倒を見なければいけなくなったらどうするのかと聞かれれば、

私は別居婚してでも両親や兄弟の面倒を見に行くつもりです。

これだけ交通やネット環境が整備されているのに、

自分の家族を支えにもいけないなんておかしな話だと思うからです。

 

私の父親は、主人と二人でお酒を飲みながらこう言ったそうです。

「娘は結婚しない人生を歩むかと思った。」

弟のことで人生のパートナーに負担をかけたくないからと家にいることを選ぶんじゃないか、

そう考えていると思っていたそうです。

 

残念ながら、わたしは自己中心的なので(笑)、

結婚したい相手がいたので地元から新幹線を使う距離でも嫁いでしまいました。

これは親孝行なのか、親不孝なのかわかりませんが、

きょうだいのために健常で生まれたのに自らを縛り付けて介護する必要はないと私は考えています。

 

あと、結婚に伴って初めて父親が明かした事実があったのです。

「一番下の弟は、お兄ちゃんの面倒をお姉ちゃんと一緒に見られるように生んだ。

でも、その弟まで障害をもって生まれてきた。本当にお姉ちゃんには申し訳ないと思っている。」

これはさすがに驚きました。

兄の面倒をみるために子供を作っていたなんて!

 

でも、結果的にそれはかないませんでしたが、

私は一人で二人の障害を持った弟を支えることを全くもって気にしていません。

むしろ、弟たちがかわいくてしかたないです。

小学生のころは弟を疎ましく思ったこともありました(このことを書くと長くなってしまいますが…)。

でも今は世界一かわいい弟たちです。

 

主人にもダウン症のいとこがいます。

なので、義理の両親もふくめ、障害者への理解はとても示してくれています。

これもひとえに運がよかったのか、弟たちが素晴らしい人たちと結び付けてくれたと思っています。

 

また、付き合って間もないころに主人からこのような質問をうけたことがあります。

「もし、俺らの子供が障害もって生まれてきたらどうする?」

わたしは迷いなくこう答えました。

「私の子供でよかったねって思う!」

 

わたしは弟たちを育てた親の気持ちをすべて知ることはできませんが、

姉の経験を活かして立派にそだててあげるよって自信をもって言えます。

兄弟や身内に障がい者がいるからといって結婚や自分のやりたいことをしり込みしている人がいたら、

わたしみたいなポジティブな楽天家もいることを思い出してほしいです。

自分を縛り付けるのはきっと兄弟も両親も望んでいないはずですから。

障害者のきょうだいも明るくハッピーに過ごすお姉ちゃんを望んでいると思っています。



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