義足を付けて歩くようになって9年目を迎えます。
仮義足から本義足に代わり、それから今の義足は3台目の義足になります。
最初の仮義足は5キロ近く有りました。
そして作り替えるたびに少しずつ軽量化され、今、着けている義足の重さは4キロ弱です。
義足を付けて歩いている人は、毎日、数キロの重りを付けて歩いています。
同じ障害を持っている人の中には松葉杖と車椅子を使って生活や仕事をしている人もいます。
理由を聞くと義足の重さと使い難さで使用しない言う人もいました。
別の障害者さんも同じ状態なのに義足を付けたままタクシーのドライバーさんもいました。
その方はクラッチ付きの車を操作するそうです。
その他にも足場や脚立を登って屋根を昇り降りする障害者さんもいるそうです。
この様な話は義肢装具士さんから聞いた話です。
今は何とか自力で歩けるようになりました。
それでも常に4キロ近くの重荷を付けて歩いているので、それなりの足の筋力が必要になります。
初めて仮義足を付け日は、いつ抜けるのか心配しながら歩きました。
後ろにはベテランの理学療法士さんが腰の当たりを捕まえていたのでリハビリ室内の周囲を歩きました。
途中で何度も止まりながら続けましたが不安な初日でした。
そうやって続けている内に正常な足も含めて残っている部分の足の筋力が弱いと指摘され、
以来、筋力トレーニングも併せて行うようになりました。
その間にも義足が何度も抜き落ちたのです。
その度に義足を修理して使っていました。
これまでの経験で最悪だったのは退院した年の翌年の出来事です。
初春を過ぎる頃から近くの公園内の外周をリハビリと歩行訓練を兼ねてトレーニングを始めました。
真夏の頃だと思います。その日も後ろに妻がいました。
すると突然に「ポキ」と音と共に崩れ倒れそうになりました。
折れたのは足首の部分でした。
幸い、その頃は念の為に松葉杖の片方を妻が持っていたので、
左手は肩に捕まりながら右手には松葉杖を持って戻りました。
早速、制作した義肢装具士さんに携帯から連絡を入れて、
一端、戻ってからその日の内に修理に出しました。
その間は何も出来ずに数日間は家で過ごしました。
そして修理に出していた義足が戻るとトレーニングを再開しました。
それから暫くしてまた同じ所が折れました。再び修理しました。
そしてまた折れたのです。今度は不信を覚えたのです。
こんなにも何度も続くとは思わないからです。
それから暫くして仮義足から本義足に交換できる時期になました。
その為に県の担当者に相談に行きました。
そこでは「相性がいい業者さんを選んで下さい」と言われました。
時間を見つけて数社の工場に見学に行きました。
その中で見つけたのが今の制作会社です。
これまでに大きなトラブルもなく、それに地元に工場が有る為に微妙な修理もその日の内に直してくれます。
やはり相性というのが、ここでも感じました。