私は園芸が趣味で、家の庭で人参やトマトから花と色々育てています。
そうやって実がなった野菜や、綺麗に咲いた花を写真に撮って、
簡単なコメントと共にSNSにアップする事もあるのです。
そうしていると、同じ趣味を持つ人からフォローされるようになり、
SNS上ですが気の合う仲間も出来ました。
その中の1人、Aさんという女性がいるのですが、
その人は私と同じ年齢という事もあり最も仲良くしている人です。
Aさんは偶然にも私と住んでいる場所が近い事も解って、益々仲良く話す様になりました。
ある時Aさんから、会って話してみたいと言われたのです。
私もAさんとはもっと仲良くなりたいと思ったので、快く承諾しました。
会う約束をした当日、現れたのは車いすに乗った女性でした。
Aさんに身体障害があるとは知らず、その時私は凄く驚いた表情をしていたと思います。
Aさんには「黙っていてごめんなさい」と謝られてしまいました。
近くの喫茶店でゆっくり話をしようという事になったのですが、そこで困った事がありました。
車いすのまま入れるお店が少ないという事です。
外から見ていいなと思ったお店は大抵入口が狭く、そして段差もあるので車いすで入れません。
入れても、店内が狭いので車いすで席まで通れないという事もありました。
結局天気もいいという事で、コンビニで飲み物を買って公園でお喋りする事にしたのです。
Aさんは脳性まひで生まれ、その為下半身が動かないんだそうです。
立っても身長は110㎝程しかなく、でも上半身と顔つきは大人の女性です。
ただ、下半身は成長が乏しく下肢が子供位の短さなのです。
脳性まひがある、身体障害があると言ってもAさんは
他の健常者と同様で仕事もしていて好きな事だってしています。
でも下肢を見て偏見を持つ人もいるようで、普段はひざ掛けで隠していると言っていました。
健常者、身体障害という言葉はあまり好きではないのですが、Aさんは気にせず使っていました。
そういう言葉にいちいち引っかかってしまうのも、私にも少なからず偏見があるのかもしれないと思いました。
Aさんと話して解ったのですが、現在バリアフリーという言葉があり社会が発展していると言っても、
やはり身体障害には過ごしにくい世界なんだそうです。
例えば前述したようにお店に入ろうと思っても、Aさん1人では入れないような段差があり、
そういう時は周りの手を借りなければなりません。
それに可愛い服や雑貨が売っている所も店の間口が狭く入れない、
入れても通路が狭くて動けないので、自然と出かける事が少なくなるそうです。
難しいかもしれませんが、車いすの人でも買い物しやすいお店が増えてくれればと思います。