私の次男は大学卒業後千葉市に本社がある会社へ事務職として勤務していました。
しかし28歳の時に突然、感音性突発性難聴になり全く耳が聞こえなくなりました。
すぐさま地元の国立大学医学部の耳鼻科にかかりましたが、
そこから某国立大学の医学部耳鼻科を紹介していただきました。
その医学部には人工内耳の権威と言われる教授がいらしたのです。
外来で見ていただきその場で人工内耳の手術が決まりました。
原因は不明です。
会社は依願退職となりました。
人工内耳は頭の中に機械を埋め込み耳には補聴器のようなものを付けます。
難病指定で1千万円かかる手術が国の補助で自己負担なしでやっていただきました。
納税者の皆様に感謝です。
本当は両方の耳に装着した方が良いのですが費用の関係で今は片耳だけです。
将来は両耳になるそうです。
手術は4~5時間くらいかかりました。
スタッフ数15名ほどでした。
麻酔が切れた頃教授がお見えになって手術は完全に成功したとおっしゃって下さいました。
感謝で涙が出ました。
翌日からリハビリが始まりました。
言語聴覚士という人が付きりで機械音に早くなれるようリハビリをしてくださいました。
入院期間は2週間くらいで後は通院でリハビリを長期に行いました。
その間国立大学の担当事務の方の指導で障害者申請に駆けずり回りました。
市役所、保健所、等各所へ回りました。
その結果障害者手帳をいただき、障害年金も受給できるようになりました。
今も月に1回通院しています。
その後ハローワークへ行って障害者雇用の申請をしました。
ハローワークの紹介で3か月ごとの契約で臨時社員として某会社へ勤務しています。
お給料は月10万円ほどです。
いつまでも使っていただけるとありがたいです。
自動車の運転はOKということで自動車で通勤しています。
一人暮らしをしたいというので妻の持っている土地へ
平屋の29坪のおもちゃのような家を建てて住んでいます。
結婚する意志はないそうです。
あきらめたのでしょう。
親として申し訳なく思っています。
自動車は事故があったときにも本人の体に傷がつかないように
金属製のボディーの自動車を買いました。
相当高かったですが安全第一ですから当然です。
今の状況は1対1なら静かなところでは会話が出来ます。
しかし聞こえてくるのは機械音で生の音ではありませんので、
騒音のあるところでは聞こえません。
電話は全くダメです。
会社ではパソコンのインプットをしているようです。
これなら仕事になります。
しかし親としては将来が心配のことばかりです。
本人は気丈に頑張っています。