学校選びのきっかけ

早産で帝王切開で産まれた息子は未熟児で整形の障害を持っていました。

入退院を繰り返しいろいろな病院を訪ねて治療した結果

なんとかびっこではありますが歩けるようにもなり、

膝や股関節は曲がりませんが日常生活も一部を除いては自立できるようにもなりました。

 

病院通いで子供同士のコミュニケーションの少ない息子を幼稚園に通わせましたが親子ともに上手くいかず、

そのまま普通小学校に入学しましたが案の定いじめられて泣きながら毎日帰ってきてました。

親が付き添うことも考えましたがそうすると「お客さんに」になってしまって本当の友達が出来ないと聞いていたし、

息子の障害も付き添うほど重くなかったので一人で登下校させていました。

なんとか健常者の子と一緒のことをさせようと思っていました。

 

運動会の時、通常レーンは危険だからと枠外を走らされたのがきっかけでこれでいいのだろうかと考えて、

養護学校への転校を決めました。

初めて見学に行ったとき、クラスの女の子が「ザリガニ触っていいよ」と息子に声をかけてくれました。

帰宅して息子に「どうだった?」と聞いたら、

「やさしくしてくれる子がいたからあっちに通いたい」と言ったので小学2年の冬に転校しました。

養護学校に入れる必要なんてないんじゃないかと助言してくださる方もいましたが、

あの時決断して良かったと思っています。

あのままいじめられて友達も出来ずに自信のない子に育つより、

人数は少ないけれどやさしいクラスメートがいて

(もちろん喧嘩もすることはありましたが陰湿なものではありませんでした)

病院に通いながら、落ち着いて勉強やコミュニケーションの遅れを取り戻すことができました。

 

小学校・中学校は養護学校で力をつけて、就職のことも考えて高校は普通高校に進学しました。

高校ではおとなしい子だったようですが大きなトラブルもなく卒業し公立大学にも進学できました。

身支度で一人で出来ないところがあるので大学進学の時、地元の大学が合格できなかったら、

下宿先にヘルパーさんを頼まなくてはいけないこととか、

障害者手帳を持ってる人は大学受験の手続きの時(大学によって異なります)

事前に診断書を提出しなくてはいけないとか、

一般の高校から大学に進学する場合、高校の先生が知らないこともたくさんあって

自分で調べて先生と相談しながら受験手続したので締切前日に提出したりしました。

 

息子は受験書類がギリギリセーフだったときも笑いながら

「大丈夫大丈夫、間に合ったんだから良かった」と焦る感じもなくいつものおっとりした息子でした。

ギスギスしてないおっとりした性格も素晴らしい友達もコツコツマイペースで頑張れるところも

転校したのがきっかけで良い歯車に切り替わったおかげだと思っています。

子供とって何が良い選択なのかは終わってみないとわからないとは思いますが、

きっかけって大事なんだなと思っています。



身体障害者手帳 関連記事


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

コメント

お名前 *

ウェブサイトURL