私は障害者の方と一緒に働きだして現在3年目に突入しています。
知的、精神、重い病気、身体。
私が働いている場所は役場と関係があり、社会福祉協議会の管轄下にあります。
過去に私は知的障害者や精神障害者と関わることはあっても、
身体障害者と関わったことはありませんでした。身近に居なかったからです。
作業所という存在を知らない人に、こんな場所もあることを知って頂けたらと思います。
私が通っている作業所には身体障害者の方は二名居ます。下半身が不自由な人たちです。
では、一体どのような仕事をしているか。
此処では造花の組み立てと点検、
輸入したしきみや榊などの生花を綺麗に拭いて袋へ入れる仕事、
縫製、お菓子に使う粉を振るうといった作業をします。
お菓子以外は基本的に下請です。
親会社へ運ぶのは所長と指導員の方がしています。
下請だからといって楽な仕事ではありませんし、
毎日一生懸命し過ぎると腕や指を痛めてしまいますので、
自分の体調やペースに合わせて出来る所が作業所の良さです。
納期はあってもやりがいがあると、おふたりはそう言っています。
こういった仕事に年齢は無関係です。
ただし、縫製は取引先が大手ですからミスは許されません。
作業所へ来るまでの間、まともに仕事が出来ず、
家に引きこもったり気分がふさぎ込んでしまっていたとの経験談を笑って話してくれました。
他にも作業所へ行くことでの利点は、人と関わりを持って楽しく過ごす時間を設けられることです。
初めは人と親しくなりたい気分ではなくても、
休憩時間や仕事中に仲間たちとコミュニケーションを取ったり、
イベントに出店する時は参加してお客さんと触れ合い、
一年に一度は遠足へ、そして忘年会などでいつしか自分の精神が安定した方向へ変わっていくそうです。
他にも地元のボランティアの人が来た時に同級生や知り合いの人が混じっていると、
昔話に花を咲かせて楽しそうに話している様子が窺えました。
此処は社会福祉協議会と役場が関わっているので、
一カ月に一度は保健士が来て簡易版の尿検査と血圧の測定をしてくれます。
健康面で相談することも、障害者関連の役に立つ情報を入手することも可能です。
こういった面は大変助かると、身体障害者のおふたりは言っていました。
社会福祉協議会では身体障害者だけ、もしくは障害者だけの会に入会して、
会議に参加したり低料金で遠足へ行けます。
作業所へ通わなくても入会出来ます。
お給料は決して高くありませんが、私が通っている所はまだ高いほうだと所長が言っていました。
一緒に働いている障害者の方によればお小遣い程度にしかならないけれど、
それ以上のものが此処にはあると言っていたので、福祉を利用するのもありだと思います。